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オルメカ文明展

 暑さも和らいだ9月の3連休、春秋限定デベスケ(出不精の反対)のわたしはこの時期を狙って京都の博物館へ出かけました。
開催していたのは「オルメカ文明展」で、この文明は南アメリカ大陸で紀元前1200年頃から始まったとされています。これは有名なマヤ・アステカ・インカ文明の基盤となった文明で、まだ謎の多い部分がたくさんあるのですが、彼らの持っていた非常に優れた天文学はマヤ文明に受け継がれていったと考えられています。

 オルメカ人の頭部は巨石で作られていて、本物が搬送されてきて展示されていたのですが、重さ4.2tもあるため特設会場に持ち上げることができず、1F入口に展示してありました。顔は平たい顔に分厚い唇、どうみてもモンゴロイドであることには疑いの余地はありません。(ということは日本人ともつながりがあるのかもしれないですね)

 天文学が発達しているということは、農耕技術にも優れており、また南アメリカに埋蔵されている貴金属をふんだんに使った器や刀などは見事に細工されていました。チチェンイッツァや、ティオティワカンに見られるような立派な神殿建設物も見られて、かなり高度な政治社会体系を形成していたと思われます。

 彼らは神官を頂点とした神政政治を執り行なっていたとされますが、まだほとんど人間の足跡のない世界では、人間が一致して集団で協力体制を組んで生活することが、彼らの強さにもなっていったと思われます。



 聖書の記録から読んでみると、バベルの塔を作っていた時代にひとつの民族が大海を渡って南アメリカ大陸に上陸したということが分かります。彼らは「ヤレドの民」と呼ばれた民族ですが、年代的にオルメカ時代ととてもよく似ていること、また彼らの記録の中に、当時の記号や同じ地名などが見られることから、同一民族ではないかと予想することができます。

 古代文明を見るときに、わたしはいつも彼らがなぜ滅亡したのかということを考えます。オルメカ文明の後、紀元前600年から紀元400年の約1千年間に渡って巨大な2つの民族の栄枯盛衰が興りますが、これほど進んだ文明を持った国が、コロンブスによって発見された当時はアメリカ・インディアンと呼ばれる国家を持たない多部族集団なってしまっていたのです。一体その文明の香りはどこへ消滅してしまったのでしょうか。今では多くの考古学者たちの手で、古い遺跡の発掘に頼って解明していくしか方法が残されていません。なぜ古代人たちは未来の子孫たちに、それらを残さなかったのでしょうか。

 自然災害や天変地異などの原因も考えられますが、文明の滅亡の大きな原因の一つは人間にあると言われています。民族が大きくなると共に退廃思想や権力欲が戦争を引き起こし、不和、妬み、闘争、執着心、疑念、あらゆる不道徳、犯罪が国家の一致を破壊し、最終的には自ら滅亡の道を歩んでしまったと言われています。

 これらの古代人の知恵から学ぶと、今の世の中を考えるとだんだん文明の破滅に近づいているような気がしてなりません。国は国に敵対し、親子の愛情さえ冷えていくこの時代。「この世のものは始まりがあれば必ず終りがある」と言われるように、わたしたちの文明もいつか終りを告げますし、それがいつになるかは誰にも分からないことですが、せめて「人間」が引き金にならないように、一人ひとりが小さいことからですが、何かひとつでも、できることを真剣に始める時期が来ているのかもしれません。


 自称 トレジャー・ハンター


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