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S/T創立35年と引退に際し

35年と云えば本当に長い年月でありますが、私が感じた35年はあっと言う間の出来事でした。
創立当時から携わってきた人々、それから10年、20年、30年後にそれぞれ入社されてきた人々、そして今年も入社された人々が今後もS/T(Sun-Tec)を(現在75名)支えていくと思えば感無量です。



設立メンバーの7名の内4名は寂しくはありますが、それぞれの事情により50代60代でS/Tを去りました。そ の最初の7名は、仕事で知り合った関係、学生時代からの仲間、それぞれの時代の触れ合いで生まれ、同じ釜の飯を食っていく目的を持ったものでした。

当初のS/Tは全く仕事が無く、我々は重苦しい中でマージャンをしたり、酒を飲んで憂さを晴らし、いつも最後は『何れは日本一になったるんや』の合言葉でまとまったりしていました。 そんな状態の中でも社長は、大声で笑い飛ばしていましたが、今から考えれば不安な気持ちを一時でも忘れたい、とそんな気持ちが強かったのではと考えます。
1台の注文があれば、寄って集って組み立てを行い、納品に走って行きました。今振り返ればよく続けて来られたものだとの感慨が沸々と沸いてきます。

  私が東京営業所勤務を命じられたのが、設立後7年で私が42歳のときです、当時の関東地区ではS/Tの名前は当然知られていません。現在のように大阪弁が認知されておらず、幾度も聞き直しをされ苦労したのを覚えています。事務所も東府中から代々木、京橋、八丁堀、そして現在の茅場町と変遷していますが、私の在籍は京橋が最後でした。10年程経ったころから、ようやく東京営業所もどうにか軌道に乗り掛かってきたのではなかったでしょうか?


印象深い装置といえば、S社に納入したキャンペーンラベラーの仕事があります。今まで高速タイプとしては150枚/分程度はありましたが、その10倍以上の能力が要求され心配なところでした。現実には他メーカーで700枚/分程度の機械はありましたが、最高で2000枚/分近い処理が必要となるラベラーは国内では始めてでした。テストを繰り返し何とかいける、と感触を得ましたが、実際に設置を行い生産が始まる時には武者震いがしたものです。夜中に機械が止まり何度か叩き起こされたこともありましたが、それ以降高速装置の話では怖いものなしで推移できたのも、この実績と経験があったからこそだと言えます。


フィルムの貼付装置においては、N社に納入した縦形タイプの位相差フィルム貼付機があります。
その装置が無事に納品できた後、さらに夢の機械を作りたいとスタートしたフィルム貼付装置のシリーズ(32~60”)があります。これはプロジェクトのスタート時から弊社の設計者、ユーザー様と共同で開発してできた装置であり、フィルムの貼付機としては画期的な装置でした。今後、国内へのこれらの設備納入は減少するでしょうが、海外向けにあらゆる面から改善を加えれば、まだまだ発展させてゆける装置であると思っています。こういった装置に関しては貼付部分だけでなく、ラインシステム全体として捉えて行くことが今後必要不可欠であると思います。



私の思うところの今後の課題ですが、当然のことではありますが、機械にはメンテナンスが必ず伴います。即対応(連絡から数時間以内で対応)の組織作りが今後は必要となるでしょう。独立したメンテナンス専門部隊も再考の時期なのかもしれません。

そして、ボーダーレス時代の中、これからはアジア、特に中国を無視する訳にはいきません。現在すでに競合する韓国・台湾メーカーを含め、彼らを上回るには、価格だけでなく、いかに意思決定を速く行うことが大事だと考えます。

韓国と台湾の企業は60~80年代の勢いのあった日本の企業に近い状態にあります。それに輪を掛けて、貿易の自由化などで、関税を撤廃させるFTAへの参加を積極的に推し進めています。為替での円高もありアゲインストの風は強烈で、【死中に活】のつもりで進まざるないと考えます。
日本のハイテク企業は過去10年間で、韓国・台湾の競合企業に市場の1/3近くを奪われたそうです。こうした変化の多くの原因は、為替の影響により、日本からの輸出品が競争力を失ったことも一つの要因ですが、韓国・台湾が高度な技術や斬新なデザインを身につけてきたことも要因であるようです。

国内にも多くの難問はあり、今年も厳しい年になるでしょうが、S/Tは今までも厳しい時代を何とか切り抜けてきた自信があります。 提案していける素材は限りなく存在するでしょう。キメの細かい、さすがS/Tと云われる提案をしていけば今後もきっと大丈夫です。デザインの力、そして製造に関わる1人1人がプロに徹し無駄を排除すれば敵はないはずです。

社長(松元)は豪胆に見えて至って細やか、中々注意深い人であります、そうした性格が今までの我々を引っ張って行く原動力となっていました。今後は2代目社長の引継ぎも大事な仕事でしょう。
業容を拡大させ、以前目指していた上場まで進んで行くことも、ここ数年の売り上げが安定し継続できていけば可能でありましょう。それは社員全員の希望と夢を叶えるのではないのでしょうか。

今後も益々成長していくS/Tが見られるよう、過去に辞めて行ったOB達の夢を含めて、現在そして未来のS/Tを担って行く皆様方の益々の奮励努力を期待し、引退の詞といたします。

『惜しまるるときに、散るこそ世の中は、花も花なり人も人なり』

これは鍋島藩家老の辞世の句ですが、昔の人は潔いなと思います。
これほど格好良くは有りませんが、何時かはこの句を口にする時が来るものと思っていました。

平成23年2月21日 栗山秀雄



サンテックのホームページ http://www.sun-tec.net/

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